仏教の教えは3つ|中道・四諦・八正道について解説

あなたは仏陀の教えを正しく理解していますか?

 

『死者の供養が仏教じゃないの?』

『煩悩を捨てる修行じゃないの?』

 

日本の仏教は死に特化した葬式仏教ですが、仏陀が教えた仏教は苦しみから解放されるための哲学です。なぜ苦しみはあるのか?どうしたら苦しみは無くなるのか?

 

考えに考え抜き、仏陀が見出した1つの真理。それこそが仏教の真髄『悟り』です。

 

日本人にとって、宗教のイメージはよくありません。しかし、本来の仏教は日本人のそれとは異なります。今回は、仏陀の教えを解説していきます。

 

 

因縁生起|すべては縁起である

仏陀はいくつかの真理を理解しましたが、その最初は『因縁生起』です。聞きなれない言葉ですが、略すと『縁起』です。皆さんにも聞き覚えのある言葉になりましたね。

 

縁起

あらゆるものは、何らかの因(直接要因)と縁(間接要因)によって発生する。

 

例えば、あなたが今このサイトを見ているのにも、因と縁があるはずです。

 

  • 私がこのサイトを作っていた
  • サイトが作れるようにインターネットが進歩した
  • あなたが仏教というテーマに出会った
  • 携帯で手軽に情報が得られるようになった
  • 携帯を発明できるほどの文明ができた・・・etc

 

このように、無限ともいえるほどの因と縁があって、今の現状が起こっています。仏陀は苦しみの縁をたどっていき、その因は『真理を知らないこと』だと気が付いたのです。

中道|苦行でも快楽でもない

王家の王子として生まれた仏陀は、快楽に包まれた暮らしをしていました。出家してからは苦行に励み、苦に包まれた暮らしをしていました。しかし、快楽と苦から悟りを開くことはできませんでした。

 

この結果から、先ほどの縁起の法則を元に考えます。そして、仏陀が出した結論が『中道』でした。

 

中道は『腹八分目がちょうどいい』くらいの解釈をされることがあるりますが、そんなに簡単なモノではありません。

チョットでも快楽に傾いたらダメですし、逆に苦に傾いてもいけません。常にフラットな心を保つ必要があります。

 

仏陀のが王家に生まれ、苦行に励む生涯はコチラ▼

 

四苦八苦|苦しみの種類

仏陀はこの世の苦しみを8つに分類しました。

生苦

生まれることの苦しみ

老苦

老いることの苦しみ

病苦

病気になることの苦しみ

死苦

死ぬことの苦しみ

愛別離苦

愛する人と分かれる苦しみ

怨憎会苦

嫌いな人と会わなければならない苦しみ

求不得苦

求めても手に入らない苦しみ

五蘊盛苦

心身が思い通りにならない苦しみ

四諦|苦と煩悩のメカニズム

仏陀は縁起・四苦八苦・中道の真理から、苦しみが発生するメカニズムと解消法に辿り着きました。

苦諦

人生とは苦しいものである

集諦

その苦しみの原因は煩悩である

滅諦

煩悩を消して、苦しみから解放されることが悟りである

道諦

悟りを開く方法は八正道である

八正道|悟りを開く方法

四諦で苦の真理を導き出し、その実践方法を八正道としました。これは読んで字のごとく『人間が正しく生きる道』の教えです。

正見

正しいモノの見方

偏見や固定観念を持たないようにしましょう。

正思惟

正しい思考

思い込みだけで人を判断してはいけません。

正語

正しい言葉

悪口や嘘を言ってはいけません。

正業

正しい行い

欲望にとらわれた行動をしてはいけません。

正命

正しい生活

衣食住を正し、乱れない生活をしましょう。

正精進

正しい努力

信頼できる師匠と仲間と一緒に努力しましょう。

正念

正しい記憶

正しい教えと修行を心に刻みましょう。

正定

正しい注意

周りに注意を払い、平穏に行動しましょう。

 

超訳すると『真面目にちゃんと生きようね』という事です。

まとめ

以上、仏教の教えは3つ|中道・四諦・八正道について解説でした!

仏陀の秀逸な洞察力から、縁起、中道、四苦八苦、四諦を導き出します。

 

そして、悟りを開くためには八正道を実践するようにと教えを説きました。

 

しかし、八正道には唖然としてしまいませんか?結局、清く正しく慎ましく生きるだけなのでしょうか?

実は本当の悟りは違います。この八正道は、チョー難しい真理を一般大衆にも体験させるための方便なのです。

 

方便についての解説はコチラ▼

 

仏陀が本当に言いたいのは『無我』です。そもそも『私』なんていないんだから、苦しみようがないじゃんという真理。

 

これが仏教の悟りです。

 

悟りについて正確に理解したい方は、コチラの記事をご覧ください▼