あなたは小乗仏教と大乗仏教の違いがわかりますか?
『仏教にそんな違いがあるの?』
『法然が大乗仏教じゃないの?』
小乗仏教は厳しい修行をする少数派、大乗仏教は簡略化した大衆派と思っていただけれはOKです。確かに、南無阿弥陀仏で有名な法然の浄土宗は、広く大衆に受け入れられました。
南無阿弥陀仏というだけで極楽浄土に往ける浄土宗はコチラ▼
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そして、浄土宗以降の鎌倉仏教は大衆に向けた仏教です。
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では、鎌倉よりも前の仏教は小乗仏教なのでしょうか?
結論をいうと、日本の仏教は全て大乗仏教です。
今回は、小乗仏教と大乗仏教の特徴と、その原点について解説していきます。
釈迦の死後|仏教が根本分裂
釈迦が最初に教えを説いたのは、たった5人の弟子でした。そこから仏教が始まり、釈迦が80歳で亡くなるまでにバラモン教を凌いでインド最大の宗派へと成長しました。
しかし、釈迦の死後、弟子たちは大混乱に陥ってしまうのでした。例えばこんな些細なことが決められません・・・
- 正しい見方ってこういうことだよね?
- 正しい生活ってこういうことだよね?
- 正しい努力ってこういうことだよね?・・・etc
釈迦さえいれば一発で解決することが、弟子によって考えが違うため、まとまらなくなってしまったのです。
釈迦の教えの八正道についてはコチラ▼
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これじゃマズイということで、弟子たちは定期的に集まって釈迦の教えをまとめていこうとします。
これを結集といいます。
しかし、話は全くまとまりません。というのも、釈迦は人に合わせて教えを変えていたのです。
釈迦にとって手段はどうでもよく、その人が悟りを開くという結果に辿り着けばOKだったからです。
釈迦はどうして色々な教えを説いた?▼
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釈迦が死んでから100年後、意見は全くまとまらず、ついに弟子たちは大きく分裂することになってしまったのです。
この出来事を仏教の根本分裂といいます。
この分裂により、戒律が厳しい小乗(上座部)仏教とフランクで一般大衆にもできる大乗仏教に分かれました。
小乗(上座部)仏教とは|小さな乗り物
小乗仏教は、厳しい戒律を守ることを大切にしました。厳格なグループとして少人数で構成されていたので、小乗(小さな乗り物)仏教と呼ばれました。
小乗仏教には、人数が少ない小さな仏教という皮肉が込められています。
ま、悟りを開いていれば、そんなことはどうでもいい話ですが。小乗仏教はインドからタイ、ミャンマー、ラオスなどに伝わっていきました。
それらの国にとって、厳しい戒律を守る僧侶はとても尊敬されています。そして、大乗仏教のように簡単には極楽浄土に往けません。
厳しい修行を積んでも、死後の極楽浄土が保証されていないのです。
一方、大乗仏教は・・・
大乗仏教とは|大きな乗り物
大乗仏教は厳しい戒律を緩和して、一般大衆も苦から解放しようとしました。大人数で構成されていたので大乗(大きな乗り物)仏教と名乗ります。
大乗仏教はインドから東に伝わり、中国に伝来されます。大乗仏教では、以下の戒律が緩和されました。
- 塩浄:塩を取っておいて、食事に使ってもOK
- 二指浄:正午以降でも食事OK
- 聚楽間浄:托鉢で一回食事をしても、午前中ならの場所で托鉢してもOK
- 住処浄:教団の反省会を複数個所でやってもOK
- 随意浄:議決は全員がいなくてもOK
- 久住浄:前例のあることなら、やってもOK
- 生和合浄:正午過ぎでも牛乳飲んでOK
- 水浄:アルコール分の少ない酒なら飲んでもOK
- 坐具浄:縁がなければ、好きな座具を使ってOK
- 金銀浄:お金を貯めてもOK
かなりの戒律が緩和されましたね。これなら修行僧だけでなく、大衆も信仰を持てそうです。特に日本仏教では、念仏というものがあります。唱えるだけで、極楽浄土に往くことができるのです。
大乗仏教、小乗仏教といいますが、釈迦にとっては大きさなど関係ないでしょう。大きい船だろうと、タイタニック号のように沈没することもあります。重要なのは、釈迦の教えを正しく理解したかという点です。
日本は大乗仏教
大乗仏教は、中国から日本にも伝わってきました。
- 南無阿弥陀仏と唱える浄土宗
- 踊りながら念仏を唱える時宗
- ただ座り続ける曹洞宗・・・etc
念仏や禅をメインとする宗派が多く、大衆でも容易に信仰を持つことができます。タイやラオスの修行僧から見たら、びっくり仰天でしょうね。
南無阿弥陀仏というだけで、どうして極楽浄土に往けるのか?▼
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まとめ
以上、大乗仏教と小乗(上座部)仏教の特徴|簡単に解説でした!
釈迦の死後、仏教は根本分裂という大きな亀裂がはいります。少人数で厳しい戒律を守るのが小乗仏教、大人数で戒律を緩めたのが大乗仏教です。
日本に伝わってきたのは、主に大乗仏教となります。どちらの仏教が優れているというものではありません。釈迦の教えを正確に理解することが大切です。
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