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仏教 宗派

線香のあげ方|四十九日(49日)まであげる理由と宗派よる本数の違い

線香をあげて煙が漂う写真

あなたは線香をあげる本数についてご存知ですか?

 

『本数に決まりなんてあるの?』

『2~3本あげればいいんじゃないの?』

 

現在の葬儀や法要は簡略化がすすんでおり、線香の本数を細かく気にする心配は少なくなりました。

しかし、49日を境に本数が変わるので、その点はしっかりと押さえておきましょう。今回は、線香の本数についての解説です。

49日まで線香をあげる理由

昔は、人が亡くなると49日まで線香を絶やさずあげていました。現在は簡略化されており、あげたとしても通夜の晩から翌朝の葬儀までです。

火災の危険から、それすら断る葬儀屋もあります。

 

では、なぜ昔の人は線香を49日まで上げていたのでしょう?

 

それは、仏教には六道輪廻という考えがあるからです。それによると、人は死んだあとに裁判を受け、6つの道のいずれかに進むことになります。

裁判の数は合計7回、1週間ごとに開廷されるので合計49日間かかります。

 

六道輪廻についてはコチラ▼

転生先を決める裁判についてはコチラ▼

 

亡くなった方が空腹を感じるかは分かりませんが・・・

 

49日目の裁判で転生先が決まるまで、線香の煙を食べて食いつなぐのです。

 

だから、昔は49日までは線香を絶やさずあげ続けていました。

49日までの線香の本数

では、49日までの線香は何本上げたらいいでしょうか?

 

正解は1本です。

 

線香は死人の食料ですが、同時に道しるべでもあるのです。2本、3本と線香をあげてしまうとその分道が分かれてしまい、裁判所までたどり着くことができません。

49日以降(忌明け)|宗派による本数の違い

49日を過ぎると、線香の本数は宗派によって変わってきます。

天台宗・真言宗

線香は3本あげます。ですが、3本を集合して立てるのではなく、逆三角形を描くように立てます。天台宗と真言宗は『三宝』が重要と考えています。

 

  • 教え

 

なので、線香の数も3本です。

 

 

臨済宗・曹洞宗・日蓮宗

線香は1本あげます。香炉の中央に1本立ててください。これは、修行の際に僧侶が時間を計るために利用したことが由来とされています。

また、先ほどの三宝は別々と考えず、1つの大切なことだという考えからもきています。

 

 

浄土宗

線香は1~2本あげます。1本の場合は、香炉の中央に立ててください。2本の場合は、くっつけずに少し離して立てましょう。

浄土真宗

1本の線香を2つに折ってから火を付けます。さらに、線香は立てず、火が付いている方を左にして横にしてあげます。

 

 

宗派によって、線香のあげ方は違うものですね。

まとめ

以上、線香のあげ方|四十九日(49日)まであげる理由と宗派よる本数の違いについての紹介でした!

仏教の目的は人々を老病死の苦から解放することです。しかし、その達成手段が千差万別なので、線香のあげ方にまで差が出ているのが現状です。

基本的には、以下の通りに線香をあげてください。

 

  • 49日までは1本
  • 49日が終わったら各宗派による

 

日本は形式を重んじる傾向があるので、しっかりと覚えておきましょう。個人的にですが、故人を心に想ってあげる線香なら、何本でもいい気はしますけどね。

事実、私の実家は臨済宗の檀家ですが、線香は2~3本とアバウトです(^^;)

 

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