仏像の種類|如来、菩薩、明王、天部の違いとそれぞれの役割
あなたは仏像の種類をいえますか?
『確かに違いはあるけど、説明はできない』
『どうして怒ってる仏像があるの?』
仏像というと怖いイメージがありますよね。これは、日本の仏教が葬式と強く結びついているからです。
しかし、本来の仏教は『お釈迦様の教え』です。人生に付きまとう老病死を、いかにストレスなく過ごすかを目的としています。
つまり、仏像は怖いイメージではなく、人々を助けるために作られたのです。
仏像の種類は、大きく分けて以下の4つです。
- 如来
- 菩薩
- 明王
- 天部
それでは、初心者にもわかりやすく仏像の種類について解説していきます。
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如来|もう悟っちゃったよ
如来とは、悟りを開いた仏様です。
如来は、仏ランキングのトップで、サンスクリット語で『心理から来た人』という意味です。
元は釈迦のみを如来として、唯一の真理としていました。しかし、仏教宗派が分裂する中で、釈迦以前にも悟りを開いた仏がいるとされました。
実際に、現在ではいくつかの如来が存在します。如来の着物はとても質素ですが、これは『納衣』といって出家者の基本的なスタイルです。
如来には『三十二相八十種好』と呼ばれる外観的な特徴があります。悟りを開いていない者へ、尊敬の念を抱かせるための特徴です。
三十二相はぱっと見でわかる特徴、八十種好はよくよく見なければわからないわずかな特徴のことをいいます。
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代表的な4人の如来
釈迦如来
仏教の教えを説いた釈迦は、死んだあと自分の姿を作るなといいました。真理はモノではく、心にあるためです。
500年間は守られたのですが、人間はやはり煩悩の生き物。ガンダーラ地方で仏像が作られ始めます。釈迦如来は、以下の2種類があります。
- 釈迦の人生を現した仏像
- 超越した力の象徴とした仏像
日本の如来は、2つめの超越した力の象徴として作られています。
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薬師如来
薬師如来は病気、飢え、困窮など12の困難から人々を悟りに導くとされています。娑婆(現世)にいながら、薬師如来の功徳や恩恵を受けることができるので、広く受け入れられていきました。
阿弥陀如来
阿弥陀は『他力本願』という考えと、『南無阿弥陀仏』という念仏を唱えるだけという簡便さが人気で庶民に普及しました。浄土宗と浄土真宗の本尊です。
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毘盧遮那如来
大乗仏教では、仏の種類が3つあります。
- 応身(おうじん):人として生まれ、修行により悟りを開く(釈迦如来)
- 報身(ほうじん):別世界に住み、人を救うため功徳をほどこす(阿弥陀如来)
- 法身(ほっしん):仏教の教え・心理そのもの(毘盧遮那如来)
毘盧遮那如来は法身仏です。釈迦の教えそのものを、仏の姿で表現しています。
大日如来
大日如来は真言宗の本尊です。つまり、呪術を使う密教体系の中心的な仏です。本名は魔訶毘盧遮那如来といいます。人知を超えた摩訶不思議な力でご利益を与えてくれるのです。
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菩薩|ホントは悟れるんだけどね
菩薩とは、悟れるけどあえて修行をする仏様です。
菩薩は、如来を目指している候補生と紹介されることが多いです。しかし、実をいうと如来への昇格はすでに約束されているのです。
それでもなお、菩薩にとどまり人々を助けようという、ある意味如来よりも情熱の強い仏様です。
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代表的な3人の菩薩
弥勒菩薩
弥勒菩薩は釈迦が無くなった後に悟りを開く菩薩といわれています。ではいつ頃生まれるのか?
なんと、56億7000万年後です!
気の遠くなるような未来ですね。釈迦が亡くなって、弥勒菩薩が現れるまで何をよりどころにしたらいいのでしょうか?
地蔵菩薩
さて、弥勒菩薩にはすがることはできないことが判りました。するとお金持ちたちは、阿弥陀堂を建てて、阿弥陀如来にすがるようになりました。
しかし、お金のない民衆はそうもいきません。そんな財力のない人たちに広まったのが、お地蔵様で有名な地蔵菩薩です。では、地蔵菩薩は何をしてくれるのか?
地獄の苦しみを代わりに受けてくれまます。
生き物を殺した人が落ちるという等活地獄。ここは地獄の最上階で、一番楽なフロアです。ここでは鬼たちに殴られたり、切られたりして殺されます。でもすぐ生き返るので、また殺されます。
一番楽な等活地獄でも1兆年以上もの間、この苦痛に耐えなければなりません。現在も色々なところでお地蔵さんを見かける理由がわかります。当時の庶民にとって、心のより所だったのです。
人生で一度でもアリを踏んでしまったら、地獄行き確定ですからね。
閻魔大王は地蔵菩薩の化身といわれています▼
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賽の河原で石積みの刑に処されている子供を救うのも地蔵菩薩です▼
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観音菩薩
観音菩薩は日常的な災厄を取り除いてくれる仏様です。死んだ後ではなく、現世でご利益があります。
千手観音菩薩は観音様の中でも、一番功徳があるといわれています▼
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明王|お前、まだ仏様信じてないの?
明王とは、悪者を倒すために怒りの顔をしている仏様です。
明王は密教の仏様です。密教といえば真言宗。真言宗の本尊は大日如来です。大日如来の命令により、明王は仏様を信じていない人々を正しい道に導きます。
他の宗教と戦うには、それなりの覚悟が必要です。そのため、明王の顔は怒りの形相をしているのです。
明王は仏教を守るため、様々な武器を持っています▼
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天部|俺たちは神。だけど仏に惚れ込んだ!
天部とは、仏を守るための古代インドの神様です。
天部は如来や菩薩の補佐官です。多くはヒンドゥー教やバラモン教の神々でした。そのため、獣の姿をしている珍しいモノもあります。
また、四天王、八部衆、金剛力士などグループで崇拝される天部もあります。
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まとめ
以上、仏像の種類|如来、菩薩、明王、天部の違いとそれぞれの役割についての解説でした!
- 如来:悟りを開いた仏
- 菩薩:如来候補生
- 明王:アンチ仏教を正す
- 天部:インドの神様たち
仏様と一言でいっても、これだけの種類と意味があります。正しく理解して、功徳を受けたいですね。
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